二杯目のワイン

60代主婦の日常のつぶやきです。

痛さに負けるもんかと頑張る父

今年93歳を迎える実家の父は、一人暮らしだが、冬の間だけ施設に入居している。


冬以外は、実家の庭いじりをし、好きな物を作って食べて、のんびりとした生活をしているが、流石に東北の冬は寒い。


冬だけ入居出来ないかとお願いして、ケアマネさんの尽力でそういう生活が5年くらいになる。
ただ、昨年はその生活も叶わなかった。


入居者の空きがなかったから。
そう都合よく冬だけ空きがあるわけない。
以前より確実に入居者が増えているんだと思う。(最初の頃は空き部屋もあったようだ)


昨年もケアマネさんが頑張ってくれて、11月末に空きが出たのに、もう少し家に居たいなどワガママな事を言って、結局その後入れるチャンスが無かったようだ。


私としては、あの寒い冬の間、一人暮らしの父がずっと心配だった。


父も年々、体がしんどく感じるようだ。
時々訪ねてきてくれた友人もどんどん減り、一番仲良しの茶飲み友だちも昨年秋に亡くなった。
よく父の買い物に付き合ってくれたりしていた叔父(父の15歳下の弟)も病気をして、手術してから気力がなくなったようで、訪ねてきてくれることが減ったようだ。


そういう事もあって、今回は空きが出た11月に入所した。


正直、バタバタに忙しかった。


うちの引越し時期とも重なったが、帰省して入所の準備を手伝たっり、病院に付き添ったり。。。


実は、入所少し前に帯状疱疹を発症した。


本当は、ちゃんと専門医に通って、治してから入所すれば良かったのかもしれないが、このチャンスを逃したら、また今年も入所できないという思いがあったのか、「大丈夫、大丈夫」って感じで無理やり入所した。


私としても、帯状疱疹で家で独りで痛がっているより、見守ってくれてる人がいて、何かあったら、診療所の医師に診て貰える方が安心だと思った。


入所する前に薬は2ヶ月分出してもらったらしいが、全く効かないと嘆いている。


発症して3ヶ月以上は経っているが、ピリピリと神経痛で苦しんでいるようだ。


父からの手紙は(耳も遠いので連絡手段は手紙のみ)帯状疱疹の話題のみ


施設にいると、家事一切しなくていいし、しなきゃならない事がないから、どうしても、体の痛いところに気持ちが集中するんじゃないかと思っているが、そう言ったところでどうしようもない。


「晩年、こんな痛い思いをすることになるとは思わなかった。でも、この痛さに負けるもんか!と頑張っている。」と手紙が来た。


「もう長くない。」と言いつつ生きる気力満々の父に、まだまだ大丈夫だな〜と笑ってしまった。


人生100年時代というが、90代の父を見て、生きるを全うする大変さを感じている。