二杯目のワイン

60代主婦の日常のつぶやきです。

図書館で借りた『オリーブの実るころ』

数か月前に予約していた本が、ようやく借りられることになった。


予約順番は、三桁に行きそうな、数十番目。


そこまで人の手が渡って来るんだから、ヨレヨレの感じで来るのかなぁと覚悟していた。


そしたら。。。

オリーブの実るころ   中島京子


すごいきれいな状態で私のもとに届いた。


皆さん、丁寧に読んでいたんだなぁ~と、手に取った時、ちょっと緊張した。
ちゃっちゃっと読んで、早く次の人にバトンタッチしなきゃと思えてくる綺麗さ^^。


この本の読者層は、大人の女性の方が多いと思われる。


6作の短編小説。みな家族や愛がテーマ。
それぞれの家族の形があるんだなぁ~と、思った。
読みやすくて、面白かった。


中でも印象に残っているのは『家猫』
姑、息子、息子の別れた嫁、息子の新しい彼女、
それぞれの視点、認識の仕方でこうも違って感じるのか。
それって、現実の生活でもありうることだと思われた。
そして、その後に起こるだろう揉め事が気になる(笑)



あと『ガリップ』
ちょっと不思議な物語。
でも夫婦とペットの三角関係と思うと、ここまで異常じゃなくても,ありえそうな事。
なんだかせつない気持ちになった。


『ルーゼンブルクで恋をして』『オリーブの実るころ』は、若さゆえに愛する女性を守りきれなかった男性の心残りの話。


結果的には、はいい話だった。
女性がちゃんと幸せな生涯をおくったと知ってホッとして、これで心置きなく死ねるとか言ってね。
男って、愛した女性を不幸にしてしまったって言う汚点はずっと引きずるもんなんだなぁ。


短編なので、深くは掘り下げていないんだけど、それはそれでいいかなって思った。
こういう話の重いのは私はちょっと苦手^^;。